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「戦力外になった選手たち」のドキュメント2008 [ドキュメンタリー番組]

 もう、恒例になりましたね。昨年同様12月30日に、TBS・毎日放送系でプロ野球戦力外ドキュメント「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」が放送されました。
 さて、5回目の放送となった今回、取り上げられたのは次の3名です。

 三木 均(投手・元読売ジャイアンツ)
 河野友軌(外野手・元横浜ベイスターズ)
 正田 樹(投手・元阪神タイガース)

 ちなみに昨年は、TBSの公式サイトで8名を取り上げるとなっていたのに、放送では3名しか出てきませんでした。今回は、球団から戦力外通告を受けて、更に番組の編集からも「リストラ」される・・・ということはなかったようです。

 まず一人目は、元ジャイアンツ・三木均。結婚式の2ヶ月前(今年4月に入籍済み)に戦力外通告を受けてしまいました。2004年に自由獲得枠で入団、契約金は1億円の大物ルーキーだったのですが、結果を出すことができず、昨年からは育成選手になっていました。そして今年戦力外に・・・。
 「無職で一ヶ月後の結婚式を迎えたくない」と、三木はトライアウトに参加する気はあるのですが、すっかり落ち込んでしまい「野球を続けたいが、それで家族を養えるのか?」と悩む日々。肝の据わった?奥さんは、それが歯がゆいようでした。こういうときは、女性の方が強いね・・・。

 そして、ついに迎えた第一回目のトライアウト。参加者は56名で、元イーグルス・吉岡、元ライオンズ・種田ら一時代を築いた選手たちも参加していました。気になる選手がいたのか?ドラゴンズ・落合監督も視察に登場。
 そのような中、ついに三木の出番がやってきました。投手に与えられたチャンスは打者4人のみですが、まず1番手の元ドラゴンズ森岡にはフォアボール、続く打者にはセカンドフライ、そして同僚だった元ジャイアンツ・山本には本塁打、さらに追い打ちをかけるように、最後の打者にはセンターオーバーの二塁打。結局4打席で2安打(1本塁打)・1四球・・・厳しい結果となりました。

 この第一回トライアウトに、家族が応援に来た選手がいます。番組二人目の主役、元ベイスターズ・河野です。法政大学時代にホークス・和田から本塁打も放った、いわゆる松坂世代。ドラフト8位で2003に入団するも、パッとせず・・・という球歴ですね。
 入団一年目に結婚したため、既に一姫二太郎を儲けています。今回の3人の中では、特に家族という存在が重い選手です。「今までの自分に誇りは持っている。トライアウトでダメなら諦める」と、強い決心で臨んだトライアウト。打者には5打席チャンスが与えられます。
 さて、河野の1打席目は見逃し三振、その後も快音聞かれませんでしたが、最後5打席目に本塁打!・・・スタンドで見ていた妻は、「これでダメなら諦めつく」と。
 ところが、トライアウト翌日オファー待たずに河野は引退を発表してしました。最後に放った本塁打だけでは、自分自身に納得が出来なかったのでしょうか。番組のラストでは、就職活動真っ最中の河野が映し出されていました。

 第一回トライアウトで一番注目を浴びたのは、番組三人目の主役、元タイガース・正田でした。いや、元ファイターズと言った方が通りがいいかもしれません。高校時代は、桐生第一(群馬)で甲子園優勝投手に。その勢いのままに、プロ入り後は新人王までとりましたが、その後は故障が多く尻窄み。更に心機一転移籍したタイガースでは、2年間一軍登板なしという状態でした。
 今回のトライアウトでは、打者4人に対してノーヒットピッチング。しかも、終了後にはファンからサイン攻め。これには、本人も大きな手応えが感じられたそうですが、トライアウトから一週間たってもオファーの電話来ませんでした。一回目で来ると思っていた正田は、ショックだったものの、早くも気持ちを第二回目に切り替えることにしました。

 結果を残せなかった三木にも、やはりオファーは無し。結婚式の打合せも上の空で、二回目のトライアウトを受けるかどうかは悩んでいる状態です。実は、社会人野球の鷺宮製作所から声を掛けられたからです。
 プロ野球に拘るか、社会人に行くか。妻に相談すると、「意思の強さを感じない」「納得のいく答えを教えてくれ」「ついていく立場として先が不安」ときついコメント。結局二回目のトライアウトを受けずに、鷺宮製作所行き、社会人からプロ野球をめざすことに。
 しかし、全く結果を出せなかったのに、社会人野球の強豪チームから声がかかるとは・・・。専門家の目で見ると何かいいものを持っているのでしょうか?それともGブランドがまだ生きているのでしょうか。

 正田は二回目のトライアウトに参加、今度は総勢26人です。一人目には四球、二人目ショートゴロ、三人目は三振、最後は四球。一回目と違い、不本意な結果に「後味悪い」と。
 正田は、タイガースへ移籍したことで、兵庫に骨を埋める覚悟だったそうです。ですが、トライアウトの合否まであと2日を残し、マンションを引き払い実家に帰ることにしました。とは言っても、自分からは野球を諦めない、ダメなら海外も視野に入れる覚悟とのこと。そうしたら、なんと台湾リーグから電話が!「興農(しんのん)ブルズ」からキャンプに来ないかとの電話でした。もはや、正田に迷いはなく、来年1月の入団テストに勝負を賭けるそうです。

 結局、今回番組で取り上げらげられた3人は、いずれもトライアウトに引っ掛かることはありませんでした。それでも、正田や三木には「野球を再びやれる」チャンスが与えられただけ良かった・・・と言うべきでしょうか。やはり河野のその後が気になりますね。
 さて、番組最後に、イーグルス・野村監督が、他を首になって入団してくる選手にこう言うという言葉が紹介されました。

 「おまえ、首になってくやしかったか?見返してやれよ。心が変われば、人生は変わるぞ」


プロ野球戦力外通告 2009 (2009) (OAK MOOK 259)

プロ野球戦力外通告 2009 (2009) (OAK MOOK 259)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: オークラ出版
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: ムック



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