打たれて笑顔、エラーして笑顔・・・

　オールスターだからって、気が抜けていいのか？「お祭り」って別に手を抜いていいってわけじゃないでしょ。

　私は、オールスターには毎年一言ある人間ですが、今年のオールスターでも、やはり気になるのが上記の件です。私は、そもそも選手の「楽しみたい」って表現が好きではありません。

　この「楽しみたい」と言う表現、たぶん野茂が初めてメジャーのオールスターに出場するときに「楽しみたいと思います」って発言して以来、急速にアスリートたちの間に広まった気がします。
　いや、別に選手たちがオールスターを楽しむのはいいんですよ。十分楽しんでやってください。楽しくプレーしてくれないと、見ている方もつまらないでしょうから。
　気に入らないのは、「楽しみたい」＝「まず、自分が楽しみたい」っていう意味に聞こえることです。

　楽しむ一番手は、「お客さん（＝ファン）」のハズです。そのファンをないがしろにしてプレーされたって、なんかファンは蚊帳の外？というか、選手たちが内輪で盛り上がっている様に感じて・・・。
　そんなところが、ライオンズ・片岡のエラーして「笑顔」、マリーンズ・成瀬の大量失点で「笑顔」となって表れているのかな？と思うのです。

　直球のみで押し通す投球もその一端。ファイターズのダルビッシュや、タイガース・藤川の様に、直球で押せる投手は直球のみで勝負してもいいでしょう。だけど、それが無理な投手に、「それ」をやらせてしまう球場内の空気、煽るマスコミ、そして、それをやってしまう選手（たとえば、第1戦のタイガース・久保田）・・・。

　オールスターは、最高のパフォーマンスを観客に見せる場です。誰に一番楽しんでもらいたいか？どのようなプレーをすれば喜んでもらえるのか？栄誉の場に出場できる選手たちは、よく考えてほしいと思います。

　

最高の自分を見せる法―パフォーマンス学入門の入門

• 作者: 佐藤 綾子
• 出版社/メーカー: PHP研究所
• 発売日: 1998/11
• メディア: 単行本